アドバイザリーボードコラム

株式会社エクサ 森田氏よりの投稿

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[2006年11月22日]

第2回  システム運用のマネージメントシステム(1/2)
(株式会社エクサ 森田氏よりの投稿)

[プロフィール]
森田 和夫(もりた かずお)   株式会社エクサ  第1事業部 理事
1947年生まれ。群馬県出身。
NKK(現JFEスチール)に入社、本社及び製鉄所の情報システム部で主としてシステム基盤構築、システム運用を担当。1987年分社独立した(株)エクサで、技術部、金融系SIプロジェクトを経て、JFE向けコンピュータセンター所長としてY2K問題、日本IBMアウトソーシング化、ISO9000s認証取得、ISMS認証取得、EXGMS構築、JFE経営統合に伴うコンピュータセンター統合、等を推進。

今、システム運用が注目されている

最近、システム障害によるATMの停止、コンピュータ処理能力の不足による一時的取引停止、個人情報の漏洩、など次から次にシステム運用上のトラブルがニュース紙面を賑わせている。
システムが企業内インフラの時代から、企業間インフラ、一般社会インフラの時代へ変化するに従いシステムのトラブルによる社会的影響が急激に拡大した結果である。
経営者も、システムの運用を一つ間違えると企業の存在そのものを左右しかねない、と言うことに気付き、システム構築や開発だけでなく、ビジネスの継続性を確実にするシステム運用の重要性に理解を示すようになってきた。
また、日本版SOX法の導入等により今まで以上にシステム運用への関心が高まり、注目されているのも事実である。

システム運用に求められるもの

システム運用部門に求められるものは、大きく分けて次の2点と考えられる。

  • お客様に満足していただける ”高品質なシステム運用”。
  • お客様に安心していただける ”安全なシステム運用”。

お客様の満足度を如何にタイムリーに把握し、向上させていくかが鍵

お客様満足度調査の仕方には、大きく分けて次の2通りの方法がある。

  • 半年とか1年毎に定期的にお客様へ満足度調査アンケートを行う方法。
  • プロジェクト完了等の仕事の区切りで、お客様へ満足度調査アンケートを行う方法。

言い換えれば、如何にシステムの信頼性、安全性、効率性を確保するかであり、事業継続を阻害する要因を如何に排除し、リスクを軽減して行くか、であるとも言える。その為各企業はシステム運用を如何に的確に行うかを考え、各種のマネージメントシステムを構築してきている。
代表的なシステム運用のマネージメントシステムには次のものが挙げられる。

QMS(品質管理システム):ISO9000s ⇒ 1990年代後半からシステム運用分野にも普及。
品質管理のマネージメントシステムであり、顧客要求事項の明確化、障害の真の原因究明と再発防止、継続的改善、等に主眼を置いている。
ISMS(情報セキュリティ管理システム):ISO27000s ⇒ 2002年頃より本格的に普及。
インターネット時代に対応すべく世界標準と整合性のとれた総合的な情報セキュリティ管理システムであり、リスク管理、事業継続管理、等に主眼を置いている。
ITIL(ITインフラストラクチャーライブラリ):ISO20000 ⇒ 2003年頃から注目され始めた。
システム運用のベストプラクティス集であり、高品質のシステム運用と高可用性及びセキュリティレベルの確保が可能となるITサービス管理のフレームワークとプロセスを定義。

夫々のマネージメントシステムの登場時期が少しずつずれている事、夫々の狙いが微妙に異なっている事から、企業によっては3つのマネージメントシステムを順次構築したケースも見受けられる。

システム運用のマネージメントシステム

ここでシステム運用のマネージメントシステムの存在価値について考えてみよう。
システム運用部門にとっての最終的な目標は、「お客様が必要とする時に、必要な情報をタイムリーに提供する事」及び「お客様の情報資産を安全に運用管理し、お客様が必要とする時にタイムリーに提供する事」であり、マネージメントシステムはそれを達成する為の道具の一つに過ぎない。 複数マネージメントシステムが存在すると、その維持管理だけでも相当の人手と費用が割かれるのも周知の通りであり、内容的に見ても重複部や類似するものが多く存在するのも事実である。
ここでは複数存在していたマネージメントシステムを統合して、ITIL準拠の新たなシステム運用のマネージメントシステムを構築し効果を上げている、(株)エクサの”EXGMS”について紹介する。

複数マネージメントシステムの比較

分散していたコンピュータセンター7ケ所を1ケ所に順次統合した結果、システム運用方式も複数存在し、運用方式の属人化が目につく様になった。それを解決すべくQMSの構築を実施。その後、情報セキュリティ管理の強化に迫られISMSの構築を行なった結果、複数マネージメントシステムが誕生。

文書体系

プロセス体系

運用体制

夫々のマネージメントシステム構築には、メンバー全員が参加して取組んだ為、推進部署のお仕着せ的なものでは無く、自分達で納得した仕組みができ、品質の向上や是正/予防処置のレベルアップ、リスク管理の強化、など当初目標を十分達成できた。
しかし規格を忠実に守ろうとしたが故に、余分なプロセスや無駄な記録も生み出してしまっていた。
また、複数のマネージメントシステムを維持して行く中で、その手間と時間が思っていた以上に多く掛かる事に気がつき、マネージメントシステムの見直しの必要に迫られた。

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