カイゼンのヒント

ITシステム運用におけるスキル向上

人材育成について悩まれているITシステム運用の部門長の方々が多数いらっしゃいます。 “スキルアップ”を目指した計画的な人材育成を着実に遂行している運用部門長のおられる会社はさまざまな現場の課題のみならず経営課題を適切に解決されておられるように実感しています。
当シリーズでは、「ITシステム運用部門に求められるスキル」とはどのようなものなのか、また、スキルアップのためのポイント、具体的な実施計画等についてお話します。

(担当:株式会社ビーエスピーソリューションズ 運用コンサルテイングチーム 小池拓)  
[2005年10月26日]

ビーエスピーソリューションズ(以下 BSPSOL)では、大きく2つのスキルがあると考えています。まず1つ目は、”テクニカルスキル(専門能力)”で、これは業務遂行するにあたり必要な技術知識です。もう1つは”ヒューマンスキル(対人能力)”です。コミュニケーション能力、チームや組織を束ねるリーダーシップなどがこれに当てはまります。

評価の関所

お客様と接する留意点を

  • 「外見の関所」
  • 「態度・姿勢の関所」
  • 「話し方の関所」
  • 「内容の関所」

という4つの関所に喩えたものがあります。 「外見」、「態度・行動」、「話し方」、「話の内容」の順で人は他人を評価していると言われています。
先ほどのスキルの分類に当てはめると、前者3つの関所が“ヒューマンスキル”、4つめの“話の内容”が“テクニカルスキル”に相当します。ここでいえることは、どんなに優れたテクニカル・スキルを持っていても、ヒューマン・スキルがないと、最後の関所である“話の内容”まで行き着かないということです。
そして、この“テクニカル・スキル”と ”ヒューマン・スキル”の2つの”スキル”をバランスよく向上させることが、企業にとって必要不可欠な人材へと”スキル・アップ”できると考えます。

テクニカルスキル

テクニカルスキルの習得というメルクマールとして、データべース、セキュリティなどいろいろな技術者資格認定制度があります。ITシステム運用の分野でも、ITILファンデーション(Foundation Certificate in IT Service Management)資格制度が設けられています。
また、”ITシステム運用”のテクニカルスキルの向上を目的として、ITSS(Skill Standards for IT Professionals)を中心とした技術スキル向上も多くの企業で関心を集めています。ITSSは、情報処理技術者試験との連携も検討されており、今後ますます注目されていくことが考えられます。
ところが、ITSSに基づいたオペレーションのレベルアップ教育等を実施している例はほとんどありません。BSPSOLでは、お客様のサイトでこの教育を実施しています。今後は公開セミナーとして開催していく方針です。

ITSSとは、Skill Standards for IT Professionalsの略であり、IT関連サービス分野(IT業界、および一般企業や行政、教育・研究機関などの情報システム部門を含む)における職種と、必要とされる技能(スキル)を明確にするために、経済産業省が策定したスキル体系。ITサービスのプロフェッショナルを教育・訓練する際に有用な“ものさし”を提供することを目的に2002年に策定されました。

ヒューマンスキル

最近では、“ヒューマンスキル”を重視する企業が増えています。その背景には、ITシステム運用の分野ではチームとして仕事を行うことが多いため、上司、部下や同僚とのコミュニケーション能力やリーダーシップのスキルがチームの成果を決めるといっても過言ではありません。
具体例として、アウトソーサーA社では、「チームリーダー」や「中堅社員(3〜4年生)」には、「対人関係能力」の向上をはかるために、集合での教育を設定し、ケーススタデイとデイスカッションによるスキル向上を実施しています。「チームリーダー」における対人関係能力は、「チームの取りまとめにおけるリーダーシップ」を、「中堅社員」は「チームの活性化促進」を狙いとして実施されています。また、社内の教育では、知った顔同士でのデイスカッションになるため、成長を特に期待する方については、社外の教育コースに出席させ、他流試合をさせることも実施されています。
このように、自社の状況を踏まえ、各階層で学んでいく内容を設定して、着実に教育を実施していく必要があります。次回は、各階層で求められるスキルと教育の手法についてご説明いたします。

参考資料 ビーエスピーソリューションズ 人材育成セミナーの体系図

システム運用人材育成セミナー
<既設/新設> 既設 既設 <新設> 既設
セミナー名称 「システム管理者育成」体験セミナー  「システム運用チームリーダー育成」体験セミナー  「システム運用担当者のための中堅社員」セミナー 「初心者のための運用入門」セミナー
テーマ 「仕事の成果(仕事の価値創造)」 「期待役割感受性の向上」 「当事者意識の向上」 「仕事の責任」
対象者 システム運用ならびにシステム管理業務を部門責任者として現在遂行しておられる方、ならびにこれから遂行されるグループリーダーおよびその候補者の方 システム運用およびシステム管理業務を現在チームリーダーとして遂行しておられる方ならびにチームリーダー候補者の方 サブリーダやサブリーダ候補者の方、ならびに特定分野について責任をもって業務遂行をされている方 コンピュータ運用(および、システム管理者)の仕事に従事されている方ならびに従事されて間もない担当者の方
経験年数(目安) 8年以上 4-10年 2-5年 1-3年
受講時間 3日(通い 9:00-17:00) 2日(通い 9:00-17:00) 2日(通い 9:00-17:00) 1日(9:00-17:00)
概要 企業戦略を踏まえて、システム運用管理者が果たすべき役割を理解し、業務を変革していく姿勢に自ら気付き、学ぶことを目的としたセミナーです システム運用の使命として期待されていることを理解し、問題と課題を発見し、それらのテーマを自ら解決していく姿勢を気付き、学ぶことを目標とした体験セミナーです システム運用の目的と遂行すべきことを理解し、問題と課題を発見しそれらを自らのテーマとして捉えていく姿勢に気付き、学ぶことを目標とした体験セミナーです システム運用の目的と遂行すべきことを理解し、運用業務に対する取組み姿勢を学んでいただくセミナーです

※この内容は平成17年10月現在のものです。
※セミナー内容は予告なく変更される場合があります。

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