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運用の現場を取材したユーザ事例[2007年5月9日]
株式会社 菱食様
大規模運用〜2つのIDCセンターを有し、本部が開発・運用を統括株式会社菱食は1925年(大正14年)3月に設立され、1979年(昭和54年)に三菱商事系食品卸会社4社が合併して現在の商号となり、全国をサービスエリアとするナショナルホールセラーとして活動を続け、現在グループ会社20数社にまで拡大。「消費と生産を結ぶ価値あるかけ橋」をテーマに、加工食品卸売業を主業務として、冷凍・チルド類・肉、酒類・菓子、ペットフード等の販売を行い、2006年度末グループ売上高は1兆4367億円を数えている。菱食グループとして、全国に161箇所の営業拠点、300箇所の物流拠点をもっている。 菱食は、館林と明石の2箇所にIDCセンターを保有し、グループ会社、各支店、営業所、物流拠点のすべてがセンターにネットワーク接続されている(図1)。基幹サーバー(メインフレーム)をはじめとして、物流サーバー、営業サーバー等システム関連の機器はすべて館林と明石の2センターに統合され、BCP(事業継続計画)の観点から、館林と明石いずれかで障害が起きた時には、互いに代行できるようにしている。 北海道、東北、関東、中部、関西、中四国、九州の7エリアすべてに、運用サポートを行うユーザサポートチームを設置し、各地区のユーザ支援を行っている。また、システム開発・運用問合せの窓口は、本部(東京)に一括集中させ、本部が開発・運用を統括する体制をとっている。 図1 菱食グループ全体システム構成(ハードウェア)
(図をクリックすると拡大表示します)
同社のシステム運用状況は、以下のように大規模なものである。
●EDI・EOS(オンライン受発注システム)取引数(ある1日):集信3996、配信2219サービス ●取扱高: 約1兆9,000億円(2006年度) ●取扱い件数: 約5億1,200万件(2006年度) ●問合せ件数/日: 約1,000件 システム運用は、社員93人、外部委託32人の計125人で担当している。 業容拡大に対応しつつ、運用標準化・品質向上を図る菱食のIT投資額は、人件費を除いて47億円(2006年度)、人件費を含むと約82億円にのぼり、売上の約0.5%を占めている。業容拡大に対応しながら、IT投資額を運用改善によっていかに抑えていくかは大きな課題である。 運用改善を進めるにあたって、ユーザ側から求められる課題は、「安定運用」、「システム運用費の削減」、「問合せ対応の充実」の3つに集約される。安定運用については、BCPの実現、トラブル発生時の2時間以内の修復、オペレータの質の向上、社員の質の向上とオペレータとの連携など。システム運用費の削減については、人件費、および人件費以外の回線やスペースなどのアウトソーシング費の削減が求められている。問い合わせ対応については、365日24時間対応、できる限りの即答性、通常業務からPC対応にいたるまであらゆる問い合わせに対応できることが要望されている。 システム側からみた問題点・課題は、「障害改善」、「標準化」、そして「業容拡大への対応」である。トラブルが多く、月間約1,000件の問い合わせ対応に追われている。しかし、同一障害、同一問い合わせがあるほか、JCLやシェルの作成ミスや無駄も多く、障害対応には改善の余地が多く隠されている。また、運用に必要なドキュメントがない、開発のプロセスが可視化されていない、開発から運用への引継ぎに無駄がある、運用に関わる企業情報がナレッジ化されていない、組織変更がドキュメントされていない、などの標準化の問題が多く残っていた。 図2 開発依頼の増加
(図をクリックすると拡大表示します)
図3 月別トラブル件数
(図をクリックすると拡大表示します)
上記の運用現場の問題のほか、企業として取り組むべきIT内部統制についてもまだ十分とはいえず、業務システムのログ管理をより適切に行う必要もあった。菱食は、以上のような課題に本格的に取組み、パートナー企業の協力を得ながら、システム運用面での改善・品質向上を進めている。 |





